SQL計画管理について2 データベースコンサルタントのノウハウちょい見せ

Oracle RDBMSなどのオラクル製品や各種インフラ技術(OS、ストレージ、ネットワーク)といった話題を取り上げます。著者は小田圭二、「門外不出のOracle現場ワザ」、「絵で見てわかるOracleの仕組み」、「絵で見てわかるOS/ストレージ/ネットワーク」などの著作もあります

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SQL計画管理について2

SQL計画管理について質問などをいただいたので、今回はその続編ということでちょっと書いてみたいと思います。前回の記事はこちら「SQL計画管理

1つもらった質問は「統計情報を自動収集しないことと、何が違うのでしょうか?」です。

私の意見で答えると、「統計情報の固定だと、統計情報とSQLの実行計画が強く結びつく。そのためSQL単位で柔軟にチューニングしづらい。オブジェクトの変更がなかったり、性能問題なく運用しているのであれば、
SQL計画管理(ベースライン)は、統計情報の固定とほぼ同じ動きになる。とはいえ、運用途中で一部のSQLのみチューニングしたり、インデックスの追加などが起きるようなシステムでは、ベースラインは便利なはず」です。

●ちょっとためしてみました。

ベースラインのパラメータをfalseにした場合

-> フルスキャンの実行計画で固定された後、より良いインデックスの追加をすると、新しいインデックスを選んだ。

ベースラインのパラメータをtrueにした場合

-> フルスキャンの実行計画で固定された後、より良いインデックスの追加をしても、新しいインデックスを選ばなかった(今までの実行計画をそのまま使用)。

また、マニュアルに載っている次のスクリプトを使うと、チューニングしたいSQLのみ、evolve(改善)してくれます。

SET SERVEROUTPUT ON
SET LONG 10000
DECLARE
report clob;
BEGIN
report := DBMS_SPM.EVOLVE_SQL_PLAN_BASELINE(
sql_handle => '&sql_handle');
DBMS_OUTPUT.PUT_LINE(report);
END;
/

これは過去取得してある、ベースラインの中から、パフォーマンスを比較し最善と思えるものを選んでくれるパッケージです(詳細はマニュアルを参照のこと)。

統計情報のみで、これらの制御をするのは困難です(特に1つのSQLのみに限って改善する話)。このことから、統計情報と実行計画の固定が分かれている、ベースライン機能は柔軟だと思います。

マニュアルをよく読み、自己責任でご使用ください。
#CMみたいだ^^;

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[ 2009/04/29 23:21 ] DBA | TB(0) | CM(3)
前回の記事だと、ベースライン機能が登場した背景が今ひとつわかりづらかったのですが、なんとなくわかったような気がします。


>マニュアルをよく読み、自己責任でご使用ください。
わかりました。w
[ 2009/04/30 10:02 ] [ 編集 ]
統計情報を自動収集して実行計画を固定しない場合は関係ない話ですが、実行計画を固定したい場合に役に立つ機能ですね。

統計情報を自動収集しないことで実行計画を固定している場合を考えてみると、運用中にあるSQLパフォーマンスが悪くなった時に、あるテーブルの統計情報を更新したら、そのテーブルにアクセスしてるSQLへの影響を全て調べないといけないし、個別に統計情報を更新したりする手間がかかります。

そこで、SQL計画管理を使うと、統計情報は常に最新にしておいて、実行計画はある時点で固定できて、問題のあるSQLの実行計画のみいじれるので、楽ですね。

運用コストを下げれる機能なのかなと思います。
勉強になりました。

>#CMみたいだ^^;
ガスター10のCMみたいですねw

[ 2009/05/01 14:17 ] [ 編集 ]
私の質問に対してご回答いただきありがとうございました。
SQL単位で実行計画のチューニングが可能なのですね。
確かに統計情報の固定化よりも便利だと思いました。
[ 2009/05/11 22:48 ] [ 編集 ]
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プロフィール

odakeiji

Author:odakeiji
小田圭二 日本オラクルのテクノロジーソリューションコンサルティング統括本部においてデータベースのコンサルタントをしている。今までのキャリアでは、社内教育部隊で、データベースやOS、ネットワークを教える経験を5年ほど積んだり、コンサル部門で主にDB(インフラ含む)のコンサルを10年程度経験した。また、コンサルタントとして、主に大規模ミッションクリティカルシステムを担当。社内では”火消し”とも呼ばれ、システムトラブルの火消しをいくつも担当していたこともある。
ポリシーは、「OracleもOS上で動くアプリケーションにすぎない。だから、OS、ストレージ、ネットワークを学ぶべき。アーキテクチャから考えろ」。
スキル面の興味は、アーキテクチャ、DBA、インフラ技術、教育、コンサル手法など。
本ブログのポリシーは「週に1回、DBAやインフラ担当者の役に立つ記事を書きたい」です(守れるだけ、守りたい・・・・)
なお、本ブログにおいて示されている見解は、私自身の見解であって、オラクルの見解を必ずしも反映したものではありません。ご了承ください。

私の主な著書の紹介です。もしよかったら、お役立てください。他にもオライリーなどがあります

●「絵で見てわかるOS/ストレージ/ネットワーク データベースはこう使っている」小田圭二 著
私のポリシーである”DBMSもOSの動くアプリケーションに過ぎない”に基づいて、OSとDBMSの関係、ストレージとDBMSの関係、ネットワークとDBMSの関係、を解説した珍しい書籍です。DBを学んでひと段落したら、DB使いもインフラ全体を意識しなければなりませんが、そのような人にお勧めです。企業ユーザー向けのIT本としては、2008年度翔泳社No1だとか(最後は出版社談)。

●「絵で見てわかるOracleの仕組み」 小田圭二 著
教育に携わる者としての私の思い「丸暗記するな。アーキテクチャを知るべき。絵で説明すべき」を具体化した、Oracleの入門書です。Oracle初心者向きですが、Oracleの基礎となる部分の動きを解説しているため、バージョンに依存せずに何年先でも使えます。逆に、本書の内容を理解せずに、ひたすら丸暗記すると応用力が身につきません。この本を読むだけで何かできるようになるわけではありませんが、アーキテクチャを身につけて、本当の技術力を身につける第一歩として欲しいと思っています。

●「44のアンチパターンに学ぶDBシステム」 小田圭二 著
本書は、企業のDBシステムの設計/構築から運用管理、プロジェクト管理までの各フェーズにおけるトラブル(失敗)事例について、アンチパターン(べからず集)とその回避策/防止策として解説するものです。チェックリストとして使っていただいても構いません。分かっていてもアンチパターンは避けられないことも多いものです(政治とか)。そういう方には、同じ仲間は多いのだなと再認識していただくための一服の清涼剤としていただければと思います。

●「門外不出のOracle現場ワザ」 小田圭二 他 著
一番最初に出た本です。結構とがった内容を扱っています。
・パフォーマンス分析の考え方(私の担当)
・性能テストや障害テストの仕方、設計の注意点(主に私が執筆)
・コストベースオプティマイザ(10gベース)のアーキテクチャ
・コネクションプーリング
最新のOracleの内容は含んでいませんが、今でも性能の考え方やオプティマイザの考え方は使えるはずです。オプティマイザをここまで解説している本を私は知りません。

●「続・門外不出のOracle現場ワザ」 小田圭二 他 著
「続」の名前の通り、次に出た本です。ちょっと尖り過ぎたかもしれません^^; でも本当に使う内容を選んだつもりです。一流になりたい・他の人と差をつけたい人にお勧めでしょうか。
・性能の良いSQLの書き方
・文字化けの仕組み
・障害(特に性能やハング)の分析・対応方法(私が執筆)
・障害をリアルタイムに分析・対処する方法(私が執筆)
・オプティマイザの使い方ノウハウ
・アップグレードのノウハウ

●「データベース」小田圭二 他 著
私にしては堅い本です。なんせ、共同執筆者が大御所の國友義久先生です。階層型DBMS、ネットワーク型DBMS、リレーショナル型DBMS、XMLDBMS、OO(オブジェクト指向)DBMS、DBMSの持つ機能、DBMSのセキュリティ、データベースの著作権、監査、モデリング、正規化といった内容を網羅しており、深い記述は無いものの、DB技術全体を抑えるのに向いている一冊です。ある程度技術力がついたエンジニアの方が、DB全体を振り返りたい(勉強したい)というときの最初の1冊としてお勧めです。



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