情報の特性と、第一人者になる方法、Oracle雑学 データベースコンサルタントのノウハウちょい見せ

Oracle RDBMSなどのオラクル製品や各種インフラ技術(OS、ストレージ、ネットワーク)といった話題を取り上げます。著者は小田圭二、「門外不出のOracle現場ワザ」、「絵で見てわかるOracleの仕組み」、「絵で見てわかるOS/ストレージ/ネットワーク」などの著作もあります

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情報の特性と、第一人者になる方法、Oracle雑学

●はじめに
矢木さんから面白い(でもちょっと高度な)質問をいただいたので
回答してみました。RACのアーキテクチャの記事も良いので、もしよければ見てみてください。

Oracle雑学は、最後のパートです。

●どうやればエキスパートになれるのか?
若手から「どうすればエキスパートになれるか?」という趣旨の質問を忘年会でもらったので、今回はそれを書いてみたいと思います。

タイトルにある「情報」というのは、コンピュータの扱う情報(データ)のことではありません。人から人へ伝わる情報のことです。「情報は出す人のところに集まる」という習性があるという話です。それを生かして、どうやったら初心者がエキスパートや第一人者になるのか・・・を少し説明します。

プロフィールのところにも書いていますが、元々、私は人事に所属していました。当時は数百人という新卒を教えていました。彼ら彼女らのその後もある程度把握しています。また自分自身も、新卒からいきなり人事所属の先生へ。その後コンサルへというチャレンジをしていますので、この分野についてはある程度のノウハウを持っているつもりです。

まず、一番お勧めしないのが、ひたすら読んで丸暗記です。人は忘れる生き物です。新人研修でも丸暗記させたものは、その後、仕事であまり役に立っていませんでしたね。例外は文法でしょうか。SQLの文法は丸暗記(というか、ひたすら実践)が効果的でした。

覚えるためには、「使う」ことが必要です。テストを受けることで、「知識を使う」こともできますが、どうしても本業や仕事で使うことと比べると、劣ってしまいます。

私の場合は、コンサルとして、他のコンサルに情報を出します。そうすると、次から次への同様のテーマの情報が集まったり、質問が集まります。すると、自然と第一人者になるという方法です。これが、「情報は出す人のところに集まる」という習性です。

でも、ここで初心者にはジレンマが待っています。知識を持っていない、仕事で使う機会がない、情報を出す機会がない、知識が手に入らない、座学する程度・・・の悪循環です。

そういう人には、まず「宣言する」ことをお勧めします。「私はXXの達人(エキスパート)です」と宣言してしまうのです。すると、質問が集まります。その質問を調べてでも良いので答えます。そうやっていくとあら不思議、いつのまにか第一人者・エキスパートになれるんです。そうやって、私は、Oracleコンサルの中で「OS、ストレージ、ネットワーク」に詳しい人という地位を築いてきました。

質問を受けたり、知識を使ったりする機会が無いという方は、まずアウトプットの場を作ることをお勧めします。メーリングリストでも、良いドキュメントをどこかのサイトにアップするでも、ブログに記事を書くでも、なんでも良いと思います。
#皆さんも気がついたと思いますが、このブログにはこういう目的もあります^^;

アウトプットを意識することは勉強の効率が上がることも意味します。期限が切られているとさらにグッドです。

さて、ついやってしまいがちな知識の身につけ方が、「できるだけ早く勉強を始めてしまうこと」です。早く始めるのは当たり前、と思うかもしれませんが、これは違うと思います。CCPMの書籍の中でも書かれているように、できるだけ遅く始めた方が良いと思います。早く始めると使うことには忘れてしまうんですね。効果が薄れます。「学ぶ&使う」の原則を考えると、できるだけ遅く学び始めるのがベストです。

まとめると、
「情報を出すことで、逆に学ぶ」
「初心者は、XXXのエキスパートだと宣言する」
「アウトプットを用意する・アウトプットを意識して学ぶ」
「使う直前に学ぶ(できるだけ遅く学ぶ)」

です。

●Oracle雑学

なんか、インフラやDBから離れているよな・・と思ったので、ちょっと雑学です。

データベースの語源は? データ(data)の基地(base)というのが1つの説です。軍事絡みだったとか。

Oracleの有名なユーザーIDである scott/tiger の由来は? 実は、scottさんは昔々のOracleの開発者です。で、その方が飼っていたネコが tiger という説が最有力です。scott/tigerを本番データベースのユーザーIDに使っているシステムがあるとかないとか・・・

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[ 2008/12/24 01:03 ] スキル強化・教育 | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

odakeiji

Author:odakeiji
小田圭二 日本オラクルのテクノロジーソリューションコンサルティング統括本部においてデータベースのコンサルタントをしている。今までのキャリアでは、社内教育部隊で、データベースやOS、ネットワークを教える経験を5年ほど積んだり、コンサル部門で主にDB(インフラ含む)のコンサルを10年程度経験した。また、コンサルタントとして、主に大規模ミッションクリティカルシステムを担当。社内では”火消し”とも呼ばれ、システムトラブルの火消しをいくつも担当していたこともある。
ポリシーは、「OracleもOS上で動くアプリケーションにすぎない。だから、OS、ストレージ、ネットワークを学ぶべき。アーキテクチャから考えろ」。
スキル面の興味は、アーキテクチャ、DBA、インフラ技術、教育、コンサル手法など。
本ブログのポリシーは「週に1回、DBAやインフラ担当者の役に立つ記事を書きたい」です(守れるだけ、守りたい・・・・)
なお、本ブログにおいて示されている見解は、私自身の見解であって、オラクルの見解を必ずしも反映したものではありません。ご了承ください。

私の主な著書の紹介です。もしよかったら、お役立てください。他にもオライリーなどがあります

●「絵で見てわかるOS/ストレージ/ネットワーク データベースはこう使っている」小田圭二 著
私のポリシーである”DBMSもOSの動くアプリケーションに過ぎない”に基づいて、OSとDBMSの関係、ストレージとDBMSの関係、ネットワークとDBMSの関係、を解説した珍しい書籍です。DBを学んでひと段落したら、DB使いもインフラ全体を意識しなければなりませんが、そのような人にお勧めです。企業ユーザー向けのIT本としては、2008年度翔泳社No1だとか(最後は出版社談)。

●「絵で見てわかるOracleの仕組み」 小田圭二 著
教育に携わる者としての私の思い「丸暗記するな。アーキテクチャを知るべき。絵で説明すべき」を具体化した、Oracleの入門書です。Oracle初心者向きですが、Oracleの基礎となる部分の動きを解説しているため、バージョンに依存せずに何年先でも使えます。逆に、本書の内容を理解せずに、ひたすら丸暗記すると応用力が身につきません。この本を読むだけで何かできるようになるわけではありませんが、アーキテクチャを身につけて、本当の技術力を身につける第一歩として欲しいと思っています。

●「44のアンチパターンに学ぶDBシステム」 小田圭二 著
本書は、企業のDBシステムの設計/構築から運用管理、プロジェクト管理までの各フェーズにおけるトラブル(失敗)事例について、アンチパターン(べからず集)とその回避策/防止策として解説するものです。チェックリストとして使っていただいても構いません。分かっていてもアンチパターンは避けられないことも多いものです(政治とか)。そういう方には、同じ仲間は多いのだなと再認識していただくための一服の清涼剤としていただければと思います。

●「門外不出のOracle現場ワザ」 小田圭二 他 著
一番最初に出た本です。結構とがった内容を扱っています。
・パフォーマンス分析の考え方(私の担当)
・性能テストや障害テストの仕方、設計の注意点(主に私が執筆)
・コストベースオプティマイザ(10gベース)のアーキテクチャ
・コネクションプーリング
最新のOracleの内容は含んでいませんが、今でも性能の考え方やオプティマイザの考え方は使えるはずです。オプティマイザをここまで解説している本を私は知りません。

●「続・門外不出のOracle現場ワザ」 小田圭二 他 著
「続」の名前の通り、次に出た本です。ちょっと尖り過ぎたかもしれません^^; でも本当に使う内容を選んだつもりです。一流になりたい・他の人と差をつけたい人にお勧めでしょうか。
・性能の良いSQLの書き方
・文字化けの仕組み
・障害(特に性能やハング)の分析・対応方法(私が執筆)
・障害をリアルタイムに分析・対処する方法(私が執筆)
・オプティマイザの使い方ノウハウ
・アップグレードのノウハウ

●「データベース」小田圭二 他 著
私にしては堅い本です。なんせ、共同執筆者が大御所の國友義久先生です。階層型DBMS、ネットワーク型DBMS、リレーショナル型DBMS、XMLDBMS、OO(オブジェクト指向)DBMS、DBMSの持つ機能、DBMSのセキュリティ、データベースの著作権、監査、モデリング、正規化といった内容を網羅しており、深い記述は無いものの、DB技術全体を抑えるのに向いている一冊です。ある程度技術力がついたエンジニアの方が、DB全体を振り返りたい(勉強したい)というときの最初の1冊としてお勧めです。



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