渋滞学の勉強版? 勉強はぎりぎりまで待つ、いつか役立つという勉強はしない データベースコンサルタントのノウハウちょい見せ

Oracle RDBMSなどのオラクル製品や各種インフラ技術(OS、ストレージ、ネットワーク)といった話題を取り上げます。著者は小田圭二、「門外不出のOracle現場ワザ」、「絵で見てわかるOracleの仕組み」、「絵で見てわかるOS/ストレージ/ネットワーク」などの著作もあります

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渋滞学の勉強版? 勉強はぎりぎりまで待つ、いつか役立つという勉強はしない

今回は知識の渋滞です。長い間、人事&教育担当をやっていたので、どう教えるか、どう学ぶかについては相当研究しました。その結果、勉強には「知識の渋滞」があると思うようになりました。また、「仕掛り」や「半完成品」は避けるべきだと思うようになりました。

世は不況です。空いている人には「勉強でもしていなさい」と指示が出ますが、私の考えではギリギリにやるのが一番だと思います。そして、多少強引でも終わらせることです。

勉強で知識が身につかないケースは「勉強後、使わない」場合です。これは異論がないと思います。でも、そもそもは仕事で成果を出すために勉強をするわけで、一歩考えを進めると、「実務で使う直前になってから勉強すれば十分」となります。

前回の「間締め」でもそうでしたが、半完成品を積み上げておいていいことはありません。知識の場合、忘れていってしまいます。そこで、いかに”使う直前に学べるか”が大事になります。
「いつか役立つ」というスタイルでの勉強は、お勧めできない理由です。振り返っても、「いつか役立つ」と思って行った勉強は身につかず、結局「役立たなかった」ですね。

注:ただし、教養系は違います。日頃からの積み重ねが重要だと筆者も思います。

●じゃあどうするの?

どうしても「今すぐ仕事で使わない知識を勉強する」こともあるでしょう。その場合、元教育担当としてのお勧めは、次の3つです。

・実際にやってみる
 座学で勉強するだけでなく、体を動かしたり、実機で動かす方法です。各段に憶えられます。でも、この方法でもまだまだです。

強制的にアウトプットを出す(資料にまとめる、セミナーやる、etc・・・)
 これがお勧めです。アウトプットにならないまま積み上げているのであれば、アウトプットにしてしまえばいいのです。ということで、資料にまとめたり、自分が先生をしてしまいましょう。アウトプットすることを上司に宣言するのもお勧めです。

・その後、復習をする
 ありきたりですが、復習をしましょう。これも一種の「使う」です。


●「ぎりぎりまで勉強しない」を実現する方法

なぜ、「いつか」に備えて勉強するのでしょうか? いざというときに調べ始めたり、勉強しても間に合わないからだと思います。これが「ぎりぎりまで勉強しない」にとって障害になります。そこでお勧めの方法は次の3つです。

・「これいいな」と思ったものは、自分のPCに入れ込んで、検索エンジンに登録しておきましょう。すると、欲しいときにすぐ入手できます。「間締め」になりますね。安心して、勉強を直前までさぼれます。

・日頃から「どの本に、どんな内容が書いているか」をメモして一覧化しておきましょう。「この本いいな」と思って買って、「積ん読く」をするのも手ですが、ここは外部ストレージを活用しましょう。つまり、買わずにおいて(メモだけしておいて)、必要になったらAmazonから買いましょう。家のスペースの有効活用にもなります。

・一次的な残業や徹夜は厭わないようにしましょう。プロマネのところでも書きましたが、全体の効率のためには、どうしても瞬間的に仕事を多くした方がいいのです。それはこの勉強スタイルをとるためには必須です。割り切るしかないと思います。その代り、学習効率は劇的に上がりますよ!

最後に。身につけるために膨大な時間がかかるものは、この方法ではもちろん無理です。まじめにやりましょう。その場合は「継続は力なり」です。
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[ 2009/07/29 23:46 ] スキル強化・教育 | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

odakeiji

Author:odakeiji
小田圭二 日本オラクルのテクノロジーソリューションコンサルティング統括本部においてデータベースのコンサルタントをしている。今までのキャリアでは、社内教育部隊で、データベースやOS、ネットワークを教える経験を5年ほど積んだり、コンサル部門で主にDB(インフラ含む)のコンサルを10年程度経験した。また、コンサルタントとして、主に大規模ミッションクリティカルシステムを担当。社内では”火消し”とも呼ばれ、システムトラブルの火消しをいくつも担当していたこともある。
ポリシーは、「OracleもOS上で動くアプリケーションにすぎない。だから、OS、ストレージ、ネットワークを学ぶべき。アーキテクチャから考えろ」。
スキル面の興味は、アーキテクチャ、DBA、インフラ技術、教育、コンサル手法など。
本ブログのポリシーは「週に1回、DBAやインフラ担当者の役に立つ記事を書きたい」です(守れるだけ、守りたい・・・・)
なお、本ブログにおいて示されている見解は、私自身の見解であって、オラクルの見解を必ずしも反映したものではありません。ご了承ください。

私の主な著書の紹介です。もしよかったら、お役立てください。他にもオライリーなどがあります

●「絵で見てわかるOS/ストレージ/ネットワーク データベースはこう使っている」小田圭二 著
私のポリシーである”DBMSもOSの動くアプリケーションに過ぎない”に基づいて、OSとDBMSの関係、ストレージとDBMSの関係、ネットワークとDBMSの関係、を解説した珍しい書籍です。DBを学んでひと段落したら、DB使いもインフラ全体を意識しなければなりませんが、そのような人にお勧めです。企業ユーザー向けのIT本としては、2008年度翔泳社No1だとか(最後は出版社談)。

●「絵で見てわかるOracleの仕組み」 小田圭二 著
教育に携わる者としての私の思い「丸暗記するな。アーキテクチャを知るべき。絵で説明すべき」を具体化した、Oracleの入門書です。Oracle初心者向きですが、Oracleの基礎となる部分の動きを解説しているため、バージョンに依存せずに何年先でも使えます。逆に、本書の内容を理解せずに、ひたすら丸暗記すると応用力が身につきません。この本を読むだけで何かできるようになるわけではありませんが、アーキテクチャを身につけて、本当の技術力を身につける第一歩として欲しいと思っています。

●「44のアンチパターンに学ぶDBシステム」 小田圭二 著
本書は、企業のDBシステムの設計/構築から運用管理、プロジェクト管理までの各フェーズにおけるトラブル(失敗)事例について、アンチパターン(べからず集)とその回避策/防止策として解説するものです。チェックリストとして使っていただいても構いません。分かっていてもアンチパターンは避けられないことも多いものです(政治とか)。そういう方には、同じ仲間は多いのだなと再認識していただくための一服の清涼剤としていただければと思います。

●「門外不出のOracle現場ワザ」 小田圭二 他 著
一番最初に出た本です。結構とがった内容を扱っています。
・パフォーマンス分析の考え方(私の担当)
・性能テストや障害テストの仕方、設計の注意点(主に私が執筆)
・コストベースオプティマイザ(10gベース)のアーキテクチャ
・コネクションプーリング
最新のOracleの内容は含んでいませんが、今でも性能の考え方やオプティマイザの考え方は使えるはずです。オプティマイザをここまで解説している本を私は知りません。

●「続・門外不出のOracle現場ワザ」 小田圭二 他 著
「続」の名前の通り、次に出た本です。ちょっと尖り過ぎたかもしれません^^; でも本当に使う内容を選んだつもりです。一流になりたい・他の人と差をつけたい人にお勧めでしょうか。
・性能の良いSQLの書き方
・文字化けの仕組み
・障害(特に性能やハング)の分析・対応方法(私が執筆)
・障害をリアルタイムに分析・対処する方法(私が執筆)
・オプティマイザの使い方ノウハウ
・アップグレードのノウハウ

●「データベース」小田圭二 他 著
私にしては堅い本です。なんせ、共同執筆者が大御所の國友義久先生です。階層型DBMS、ネットワーク型DBMS、リレーショナル型DBMS、XMLDBMS、OO(オブジェクト指向)DBMS、DBMSの持つ機能、DBMSのセキュリティ、データベースの著作権、監査、モデリング、正規化といった内容を網羅しており、深い記述は無いものの、DB技術全体を抑えるのに向いている一冊です。ある程度技術力がついたエンジニアの方が、DB全体を振り返りたい(勉強したい)というときの最初の1冊としてお勧めです。



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