データベースコンサルタントのノウハウちょい見せ

Oracle RDBMSなどのオラクル製品や各種インフラ技術(OS、ストレージ、ネットワーク)といった話題を取り上げます。著者は小田圭二、「門外不出のOracle現場ワザ」、「絵で見てわかるOracleの仕組み」、「絵で見てわかるOS/ストレージ/ネットワーク」などの著作もあります

ホーム > アーカイブ - 2012年10月

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)

SSDに関しての記事の紹介と、SSDとDBに関して個人的な見解

http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/1209/18/news06.html にある記事
 ~ 期待した効果が見込めないことも ~ 「SSDを使ってはいけない6つのケース」がためになったので、要約とデータベースを想定して追加考察してみます。
長くない記事なので、良かったらtechtargetの会員になって読んでみることをお勧めします。

記事の要約(一部私の補足も追加しています)
 1 読み込み集約型ではないアプリケーションにはSSDを使ってはいけない・・・書き込みが多いシステムには向かない。
 2 高度かつランダムなデータアクセスではSSDを使ってはいけない・・・ランダム性が高過ぎると向かない。
 3 高度な仮想化環境では汎用SSDを使ってはいけない
 4 ストレージI/Oのボトルネック解消にサーバサイドSSDを使ってはいけない
 5 ネットワークのボトルネック解消にティア0を使ってはいけない
 6 コンシューマグレードのSSDをエンタープライズアプリケーションに使ってはいけない


データベースでSSDを使うのであれば、まず1と2が気になるところじゃないでしょうか。
1は、目安として90%が読み込みであることを説明していますが、おおざっぱな計算をすると、通常のOLTPシステムであれば、90 : 10以下 のselect文 vs DML文であるため、たぶん大丈夫でしょう。危ないのは、バッチ処理やデータロード、洗い替えと呼ばれるデータの入れ換えを行うデータベースでしょうか。
2は、SSDとはいえ、キャッシュメモリのように動作するため、SSDに載っていないデータに関しては結局HDDまでアクセスすることになり、高速にならないというキャッシュメモリとしての当たり前の動作を説明しています。SSDのサイズとDBのサイズの比にもよりますが、多くのDBではあまりこの事象は起きません。というのも、大抵、DBシステムは一部のデータについて頻度高くアクセスするからです。とはいえ、一部の時間帯(例:バッチ処理)といったときには、日ごろアクセスしないデータにわざわざアクセスすることもあり、2に該当する事象が起こりえます。いろんなDBを監視していると気付きますが、Oracleのバッファキャッシュヒット率が下がってしまうような時間帯があります。そういうI/OはおそらくSSDでも救えないでしょう。逆にDBのバッファキャッシュヒット率が高いシステムも、読み込みI/Oの改善にはSSDは貢献しないでしょう(そもそも読み込みI/Oが無いですから)。
以上を分析して見ると、SSDによるDBの性能改善のイメージが多少は湧くのではないでしょうか。

3は、I/Oの多いDBは仮想化に向かないので、DBではそもそも論外でしょう。
4は、統合ストレージに対して多数のクライアントPCが存在するケースを想定しているようです。1台のPCの中でDBを使う分には関係ないでしょう。
5は、ネットワークボトルネックのケースなので、DB内でSSDを使用する場合は関係ないと言えるでしょう(もちろん、ストレージのバスがボトルネックだと同じことが起こります)。
6は、「ケチるな!」ということで良いと思います。

まとめると、「SSDは、そこそこキャッシュヒット率が低いselect文が中心のDBに効果的そう。キャッシュヒット率は低すぎても、高すぎてもSSDの効果は期待しづらいはず」でしょうか。

以上、SSDとDBに関して個人的な見解でした。
スポンサーサイト
[ 2012/10/16 23:55 ] アーキテクチャ | TB(0) | CM(1)

10月と11月にセミナーに出ます

2つのセミナーに出ることが決まったので、お知らせします。

「db tech showcase」と「DDD(Oracle DBA & Developer Day)」です。

10月17-19日に、db tech showcaseが開かれます。
3日目(19日)に行われるJPOUGのアンカンファレンスの中で、16:10から「あるあるDBアンチパターン みんなでディスカッション」と題して、みなさんと、こういう良くないケースあるよねーとディスカッションしたいと思います。中には避けられないアンチパターンも多くあると思いますが、そうだとしても、周りも一緒だ(もしくは、「周りよりはましだ」)と思えることは価値があると思います。日ごろの仕事に悩みを持っている人は参加しませんか?

11月20日に開かれる DDD( http://www.oracle.co.jp/events/dbadev2012/ ) の中に、オラクルマスタープラチナホルダーの集まりである、Platinum Clubがあります。その中に、懇親会があるのですが、その中で、公開ディスカッションのオーガナイザーをさせてもらいます。プラチナホルダーの皆さん、ぜひ参加ください! お酒を飲みながら楽しくディスカッションしましょう!
[ 2012/10/12 22:24 ] 雑談 | TB(0) | CM(0)
プロフィール

odakeiji

Author:odakeiji
小田圭二 日本オラクルのテクノロジーソリューションコンサルティング統括本部においてデータベースのコンサルタントをしている。今までのキャリアでは、社内教育部隊で、データベースやOS、ネットワークを教える経験を5年ほど積んだり、コンサル部門で主にDB(インフラ含む)のコンサルを10年程度経験した。また、コンサルタントとして、主に大規模ミッションクリティカルシステムを担当。社内では”火消し”とも呼ばれ、システムトラブルの火消しをいくつも担当していたこともある。
ポリシーは、「OracleもOS上で動くアプリケーションにすぎない。だから、OS、ストレージ、ネットワークを学ぶべき。アーキテクチャから考えろ」。
スキル面の興味は、アーキテクチャ、DBA、インフラ技術、教育、コンサル手法など。
本ブログのポリシーは「週に1回、DBAやインフラ担当者の役に立つ記事を書きたい」です(守れるだけ、守りたい・・・・)
なお、本ブログにおいて示されている見解は、私自身の見解であって、オラクルの見解を必ずしも反映したものではありません。ご了承ください。

私の主な著書の紹介です。もしよかったら、お役立てください。他にもオライリーなどがあります

●「絵で見てわかるOS/ストレージ/ネットワーク データベースはこう使っている」小田圭二 著
私のポリシーである”DBMSもOSの動くアプリケーションに過ぎない”に基づいて、OSとDBMSの関係、ストレージとDBMSの関係、ネットワークとDBMSの関係、を解説した珍しい書籍です。DBを学んでひと段落したら、DB使いもインフラ全体を意識しなければなりませんが、そのような人にお勧めです。企業ユーザー向けのIT本としては、2008年度翔泳社No1だとか(最後は出版社談)。

●「絵で見てわかるOracleの仕組み」 小田圭二 著
教育に携わる者としての私の思い「丸暗記するな。アーキテクチャを知るべき。絵で説明すべき」を具体化した、Oracleの入門書です。Oracle初心者向きですが、Oracleの基礎となる部分の動きを解説しているため、バージョンに依存せずに何年先でも使えます。逆に、本書の内容を理解せずに、ひたすら丸暗記すると応用力が身につきません。この本を読むだけで何かできるようになるわけではありませんが、アーキテクチャを身につけて、本当の技術力を身につける第一歩として欲しいと思っています。

●「44のアンチパターンに学ぶDBシステム」 小田圭二 著
本書は、企業のDBシステムの設計/構築から運用管理、プロジェクト管理までの各フェーズにおけるトラブル(失敗)事例について、アンチパターン(べからず集)とその回避策/防止策として解説するものです。チェックリストとして使っていただいても構いません。分かっていてもアンチパターンは避けられないことも多いものです(政治とか)。そういう方には、同じ仲間は多いのだなと再認識していただくための一服の清涼剤としていただければと思います。

●「門外不出のOracle現場ワザ」 小田圭二 他 著
一番最初に出た本です。結構とがった内容を扱っています。
・パフォーマンス分析の考え方(私の担当)
・性能テストや障害テストの仕方、設計の注意点(主に私が執筆)
・コストベースオプティマイザ(10gベース)のアーキテクチャ
・コネクションプーリング
最新のOracleの内容は含んでいませんが、今でも性能の考え方やオプティマイザの考え方は使えるはずです。オプティマイザをここまで解説している本を私は知りません。

●「続・門外不出のOracle現場ワザ」 小田圭二 他 著
「続」の名前の通り、次に出た本です。ちょっと尖り過ぎたかもしれません^^; でも本当に使う内容を選んだつもりです。一流になりたい・他の人と差をつけたい人にお勧めでしょうか。
・性能の良いSQLの書き方
・文字化けの仕組み
・障害(特に性能やハング)の分析・対応方法(私が執筆)
・障害をリアルタイムに分析・対処する方法(私が執筆)
・オプティマイザの使い方ノウハウ
・アップグレードのノウハウ

●「データベース」小田圭二 他 著
私にしては堅い本です。なんせ、共同執筆者が大御所の國友義久先生です。階層型DBMS、ネットワーク型DBMS、リレーショナル型DBMS、XMLDBMS、OO(オブジェクト指向)DBMS、DBMSの持つ機能、DBMSのセキュリティ、データベースの著作権、監査、モデリング、正規化といった内容を網羅しており、深い記述は無いものの、DB技術全体を抑えるのに向いている一冊です。ある程度技術力がついたエンジニアの方が、DB全体を振り返りたい(勉強したい)というときの最初の1冊としてお勧めです。



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。