データベースコンサルタントのノウハウちょい見せ

Oracle RDBMSなどのオラクル製品や各種インフラ技術(OS、ストレージ、ネットワーク)といった話題を取り上げます。著者は小田圭二、「門外不出のOracle現場ワザ」、「絵で見てわかるOracleの仕組み」、「絵で見てわかるOS/ストレージ/ネットワーク」などの著作もあります

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Oracleコンサル(テクノロジーコンサル)って? 書籍化したPDFがタダで見られる!?

残念ながら、筆者が所属しているOracle社のテクノロジーコンサルについては、あまり世の中に知られていないと私たちも思っています。そこで、この度、OTN(Oracle Technology Network)において、テクノロジーコンサルの紹介記事の掲載、および、訪問者へプレゼントとして、書籍「門外不出のOracle現場ワザ」の元記事を公開することにしました!!

ここです。「門外不出のOracle現場ワザ」

第0章として、「オラクル社のテクノロジーコンサルタントって?」というテクノロジーコンサルの紹介記事を載せました。テクノロジーコンサルタントを簡単にいうと、ERP製品以外に関する、技術アドバイスのコンサルタントです。簡単ではありますが、日々の仕事や扱っている製品などを紹介しています。

また、第1章として、「目からウロコのOracleパフォーマンス分析テクニック」を掲載しています。パフォーマンス分析を学んでみたい方は見てみてください。

第2章以降も順次公開される予定です。

最後に。記事公開のOKを出していただいたDBマガジン編集部の皆様、ありがとうございます m(_ _)m
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[ 2008/11/26 22:05 ] DBA | TB(0) | CM(4)

セキュリティについて

DBを運用していると、最近は、セキュリティを守っているか?とうるさく言われるかと思います。困ってしまいますよね。セキュリティベンダーを雇うのも高くつくし・・・今日はそんな悩みの助けになるかもしれない記事です。

●対策として何をすべきか

実際に使用するセキュリティ対策は、要件やセキュリティベンダーからの指導などにより異なりますが、ある程度は一般的なガイドがあっても良いはずです。実は、データベース・セキュリティ・コンソーシアム(DBSC) という業界団体があります。そこで検討・公開されたデータベースのためのセキュリティガイドラインと実装のための参考資料が存在します。
http://www.db-security.org/report.html

これを参考に決めるのも手です。
#個人的な感想で言うと、「必須」だけを選べばセキュリティベンダーからのコメントより厳しくないです。
#その意味は・・・わかりますよね。

●インパクトはどれくらいか?

つぎは「それらのセキュリティ機能の性能へ与えるインパクトはどれくらいか?」という悩みです。検証するのも大変ですし、どこかに、ある程度のお墨付きの社外公開可のデータがあると便利ですよね?

Oracleに関しては、実は富士通さんが一般向けに出してくれています。
9i版:
http://software.fujitsu.com/jp/oracle/brochures/ssi-securitydoc-01.pdf

10g版:
http://software.fujitsu.com/jp/oracle/brochures/ssi-securitydoc2-03.pdf

中身はほぼ全てのセキュリティ機能における、未使用と使用時の性能比較です。

例えば次のようなセキュリティ機能が扱われています。データ暗号化、通信の暗号化(アルゴリズム別もあり)、標準監査、FGA(ファイングレイン監査)、FGAC(ファイングレインアクセスコントロール)など です。

あくまで「一例としての性能情報」という扱いにしかできませんが便利な資料です。
このような資料を作ってくれた方々に感謝!
[ 2008/11/24 00:56 ] DBA | TB(0) | CM(0)

情シスとSIerの”信頼しない”が非効率を生む?

実は、私、データベースに関係ない、プロマネのコンサルティングもやっていた時期があります。

たとえば、これからシステム開発を行う会社(現場)を想定します。SIerは、「情シスがあとから何か言ってくるだろうから、バッファをつもう」と考えます。(コストなどの理由により)バッファがとれないこともありますが、基本は、積むことになります。開発が進んで、実際には、バッファの時期になって、やることがなくても、バッファが返されることはありません(当然ですよね?)。なんとなく、だらだらっと仕事をして、帳尻があってしまいます。しかし、大抵の場合は、バッファがあるからと、心の中では当てにして、最初のうちはマイペースで仕事をして、その結果、バッファの期間になるころには、遅延していて、ぎりぎり帳尻合わせとなるでしょう(もちろん、帳尻が合わないこともしばしば・・・夏休みの宿題ですね^^;)。

さて、情シスは、バッファをSIerに作ると(見せると)、つけ込まれますから当然つくりません。そのため、仕様変更が発生しても、要件定義の遅延が発生しても、SIerになんとかしてもらうことしかできません。そうすると、仕様変更は不具合という扱いにして、SIerに泣いてもらうのがベストです。非を認めると、大幅な赤字やリリースの延期にもなりかねません。

この非生産的な悪循環はなんとかならないのでしょうか? 人間らしい振る舞いだと言ってしまえば、そのとおりですが、別の形があってもいいのではないでしょうか。

この意味でもっとも私が期待しているのが、ユーザー側による自前開発と、CCPM(Critical Chain Project Management)です。CCPMは、岸良さんの書籍「目標を突破する 実践プロジェクトマネジメント」がもっとも読みやすいと思っていますが、簡単に言うと、サバをとって、バッファという形で、正しい箇所に余裕を持たせましょうというプロジェクトマネジメントです。ただ、これをやるには、スケジュール上のお絵かきだけではだめで、メンバーや関係者の考え方も変わらなければなりません。いままでどおり、バッファをあてにして最初からゆっくり作業していたらダメですし、サバを取られるのを嫌がる人が心を入れ替えて、サバを喜んで提供する必要があります。

これが実は、SIerと情シスの間にも当てはまるというのを、しばらく前、あるすごいCIOさんから教えていただきました。お互いが信頼するという前提で、SIerはサバがない状態のスケジュールを引き、サバをまとめて(できればユーザー側が)まとめて管理し、全体としてもっとも効率的なスケジュールを目指すという形です。実際やろうとすると、大変ですし、そもそもSIerとユーザー側が、お互いに信頼し、すべてをさらけ出す必要があるため困難ですが、やはりこれくらいのことをやらないと、全体最適は実現できない気がします。私は一度もやれたことはありませんが、私の理想の1つの形です。

もう1つの現実解は自社開発でしょうか。SIerと発注側というように線を引いてしまうとどうしても「バグは0にしろ」とか、「頼んだ機能は全部作って当たり前」などの考えをもってしまいます。これを自社開発でやると、かかる工数は自分達のものですから、柔軟に計画や範囲を変更しやすいと思います。すくなくとも「発注側だから」という考えで強制するのは減ると思います。また、自社開発では、自分たちでテストすることもあり、受け入れなども不必要となるはずです。アメリカなどではこの自社開発はかなり行われています。
実はSIerがここまで多いのって、おそらく日本だけです・・・・ただし、
#アメリカでは自社開発のため情シスの人数がとても多いという傾向もあります。

最後は折衷案です。ユーザー企業が、人を雇うという形でSIerと契約するやり方です(つまり支援という形の契約です)。みんなで1つのシステムを作るという感覚は持ちやすいと思います。SIer側もバッファをつまなくてすみます。ただし、工数がオーバーした場合に、ユーザー側が支払うことになります。

「発注することで、責任をSIerに押し付けられる(逆に言うと、自分たちのリスクが減る)」という考え方が、請負契約となり、ずるずると仕様変更が長引く原因にもなり、ユーザーが物事を決断しない原因(の大きな部分)だと私は思っています。しかし、結局、発注者とSIerという形で線を引いても、発注者(ユーザー側)は、責任を逃れられないはずです。それは官庁の指導や最近の裁判でも明らかだと思います。それだったら、(上の3つのように)線を引かずに1チームでやるという夢を目指しても良いと思うのです。

しがらみに縛られない、もしくは、チャレンジしてみたい方は、ぜひ検討していただければと思います。

マルチベンダーにするということは、情シスにスキルと工数が要るということ

実は私は昔、プロマネコンサルをしていた時代があります(Oracleとは無関係に)。そのとき痛切に思った分割発注(マルチベンダー)の問題点についてです。世の中のあちこちで発生していることなので、私がいまさら書くようなことではないかもしれませんが、ちょっと書いてみます。データベースに影響もあります。

前回の組織が異なるサーバー同士の統合とちょっと似ているところがありますが、マルチベンダー(分割発注)は結構面倒です。

マルチベンダーになった経緯を聞くと、「単一のベンダーに頼むと高いから、RFPなどでコンペした。そしたら意外と安い値段を他のベンダーが提示してきたので、適材適所で複数ベンダーに頼んだ」という場合が多いです。突然、マルチベンダーになることは少なく、徐々にマルチベンダーになるケースが多いようです。

適材適所で複数ベンダーに頼む場合、運用やとりまとめ、調整や(ベンダー間の)テストの費用はその中に入っているのでしょうか? おそらく含まれていないでしょう。その部分をベンダーに頼むことを考えたら、実は高いというケースがあまりにも多いです。やはり、ベンダーは(私もそうですが)、おいしいところしか取りたくありません。残りは、ユーザー側があとから汗をかく、もしくは不便を押し付けられることになります。複数のベンダーが「うちじゃない」と言い出したときに、誰がどう調整をしますか? ベンダーを説得できますか? それでもやるなら、分割発注は、ユーザー側もスキルと工数がかかるということを覚悟するしかありません。

データベースにもこの影響はでてきます。ある1つのベンダーがDBをとりまとめるケース(共通DB)はいい方です。1つのDBサーバーにマルチベンダーが各自のデータを作り始めるケース(つまり同居するケース)もあります。その最悪のシナリオは、お互いが勝手をはじめた結果、DBサーバーのパンクを起こしたり、他の業務(SIer)の負荷高騰により、自分の業務へ影響が出たりすることです。
実際には、各自が必要とするデータを自前で持ちたいがために、データの重複持ちが横行します。すると、ユーザーはデータの多重メンテナンスを強いられます。
みなさんのシステムでも、データの多重メンテナンスをする羽目になってませんか?
#あるお客様では、多重メンテナンスだけで、10%ほどコストアップになっていたとか・・・

前回のDBサーバー統合と似ているなあと思うかもしれませんが、意外とこの分割発注による調整の発生(もしくは未調整)は多いです。最低限、運用ルールを決めることや、各データごとにデータのオーナーを決めることはやりましょう。

また、可能であれば、データディクショナリ(データの辞書:定義などを記述して管理のために使用します)を、情シス側が持ちましょう。理由は、ベンダー間をまたがった最適化はユーザー側が行うしかないからです。データディクショナリをSIerに公開し、常に使うように規定して、同じデータを増やさない(ERモデルが悪化していくのを防ぐ)ためです。

本ブログを見ている人はDB使いが多いと思いますが、マルチベンダーにする場合は、ここら辺を気を付けてみてはいかがでしょうか。
[ 2008/11/17 02:51 ] DBA | TB(0) | CM(0)

サーバー統合・分割と組織の区切り

サーバー統合と聞けば、コスト削減、運用が楽になるというイメージでしょうか? 今回はそんなサーバー統合のリアルな注意点の話です。前回の横串DBAチームの話もちょっと出てきます。

コンサルタントとして、多くの会社でDB統合(DBサーバー統合)の相談にのってきました。もちろん、メリットもあるため、お勧めではあるのですが、注意点を知らずに統合を試みると痛い目にあいます。

最大の注意点だと思うのは、利用者や管理者が異なるDBサーバー(ひいてはシステム)の統合は大変であるという点です。利用部門間の意見調整を皆さんがするはめになります。また、管理者やSIerが相乗りすると、これもまた不幸です。この調整も誰がやるんでしょう? 誰がサーバーをメンテナンスするんでしょう? 誰が全体スケジュールの調整をするんでしょう? 想像するだけでもげんなりします。このような場合、横串DBAチーム(前回と前々回を参考)があれば、少なくともDB周りの関係者は共通ですから、まだ運用しやすくなります。

また、利用者や開発責任(Owner)の違いは、お金の区切りでもあります。出資者が複数であることほど、予算の調整が困難なことはないですよね。たとえば、ある日、追加のディスクが必要になったとして、いったい誰がお金を出すべきでしょうか? 利用部門がまたがっていたら、争いになってしまうかもしれません。これもDBAががんばれば(誰がどれだけ使ったかを記録とか、ルール決めとか)、最小限で乗り切れるでしょう。

さらに、運用レベルが異なるサーバーを1つにするのも、結構不幸です。再起動したくてもできなかったり、止めちゃダメといわれたり、暴走するアプリや、特定のイベントによってたまたま集中した処理の影響を受けたり、意外と不便を生むものです。

私が良く言うのが、「サーバーの統合は”調整”の発生を意味する」です。仮想技術(VMなど)を使っても多少楽になるだけです。山のような調整を覚悟しておいてください。

コスト削減やリソースの有効活用、データセンターのリソース削減(スペースや電源)といったためには、避けては通れないサーバー統合ですが、このような注意点があるということを想定して計画を立てて、進めてみてはいかがでしょうか。なお、注意点はこれだけではありませんが、ブログではこの辺で。

「サーバー統合によるコスト削減はすぐ出来るだろ?」という上司(もしくはお客様)が多いなと感じます。そのような場合には、本ブログの内容程度は伝えて、大変だということを認識してもらうべきだと思います。

P.S. たまにブログのフィードバックをいただきます。ありがとうございます。なお、最近、ブログの更新頻度が元に戻ったからと言って、余裕ができたわけではありません^^; 風邪が治っただけというのが理由です^^  書いて欲しいネタなどがありましたら、遠慮なく連絡ください。
[ 2008/11/12 22:11 ] DBA | TB(0) | CM(0)

横串DBA(後編)

前回、インフラのDBA(DataBase Administrator)を、ここではDBAと呼ぶことにして、なぜ必要なのかという話を書きました。
----------------------------- 要約 -----------------------------------
各システムに熟練のDBAを雇えれば問題ありませんが、大抵そうは行きません。また、1つのシステムのDBA業務だけでは運用フェーズに入ると、仕事が少ないのが現実です。そこで、複数のシステムを横串で見るDBA部隊(その中には、エキスパートが少数、これからエキスパートというメンバーが多数)が望ましいこのDBAもシステムをまたがってDBを管理するのが効率的です。
----------------------------- 要約 -----------------------------------

今回は、そのデメリットとメリットを考えてみましょう。

●デメリット

・組織の都合
なんといっても、組織が縦割りである場合、上層部に説得するのは困難です。「文化として、縦割りだから水平にDBを効率的に管理するのは無理」というのも良く聞きます。

・予算の都合
次に多いのが、予算です。そういう横串DBAを立てるにあたって、いったいどこから予算を出してもらえばいいのでしょう? 予算はどうしても新規業務開発につきやすく、DBAのようなエキスパートや運用には回ってきにくいというのが現実です。例外として、技術支援部門やCOE(Ceter of Ecellence)のような組織があれば、そこから予算をもらうのが良いでしょう。

●メリット

・リソースの有効活用

DBAという業務は常に一定の稼動というわけではありません。そこで、複数のシステムを見ることによって、可能な範囲でDBAの負荷の均一化をはかります

・障害の未然防止

いざというときはDBAチームで一番のエキスパートが見ることによって、未然防止を図ります(※)。複数システムを見ることによって注意点を集めることもできます。他のシステムでおきたトラブル情報を参考にもできます。

※:エキスパートが居ない場合も多いでしょう。その場合にはしょうがありません。

・障害の迅速な解決

いざというときはDBAチームで一番のエキスパートが見ることによって、短時間での解決を図ります。また、1人ではローテーションも組めませんが、DBAチームとしてならローテーションが組めるため、「XXさんが休みの日に限って、トラブルが!」なんていう話も起こりにくくなります

・標準化

ガイドラインや標準といった形で、設定を統一したり、設計思想を統一したり、運用方法を統一しやすくなります。この横串DBA自身が標準を作成することができますし、運用するのもこの横串DBAだからです

・知識の伝承

1人で業務を遂行していると、引継ぎができません。これからを担う担当者も育てようがありません。横串DBAチームとして活動していれば、エキスパートさえいれば、あとは比較的初心者が、成長していくことができます。

・システム情報の伝承

もっとも大事なのは、これかもしれません。データベースはシステムの心臓部です。DBAの仕事をしていると、業務はともかく(※)、アプリのつくりや、データの定義、インフラについて詳しくなります(詳しくならざるをえません)。そのため、システムの情報が自然と身に付くことになります。一人では退職してしまうと失われてしまいますが、横串DBAチームであれば、継承が可能なはずです。

※:前回紹介したDAは業務とデータに詳しくなれます。

このようにメリットが満載です。皆様の会社でも横串DBAの設立をしてみませんか?
[ 2008/11/10 00:33 ] DBA | TB(0) | CM(0)

横串DBA(前編)

今回は、DB管理者の組織論(というほど大げさではありませんが)です。

インフラのメンバーは、プロジェクト毎に振り分けて配置するのが良いか、それとも横串の組織を作って、そこに集中配置するのが良いか、意見が分かれるところですよね。

私も、いろいろな会社で、「ある年は、プロジェクト毎に配置。翌年は品質強化のため、インフラ関係者を集めて配置。その翌年はマトリックス組織。そしてまたプロジェクト毎に戻る」みたいな綱引きを見てきました。

いろいろ見た感想だと、正解は無いのだと思います。プロジェクト単位に組織を固めたいという意見はわかりますし、柔軟に対応するためにプールしたい(集めたい)というのもよくわかります。

でも、すくなくともノウハウや標準に関しては、横串チームがお勧めです。特にデータベースでは横串DBAがお勧めです。

ここで、DBAを2つに分けて考えます。1つはモデリングを行うDBAです。この記事ではDA(Data Analyst もしくは Data Administrator)と名前を呼ぶことにします。このDAは、システムをまたがってデータを管理するのが望ましいのです。データは放っておけば、同じデータが重複して持つように、システムが乱立していきます。データの重複は、マスターの存在をあいまいにし、データのメンテナンスや活用を困難にします。そのため、情シス部門であっても、横串のDAを持つべきです。「SIerが詳細のERモデリングを行うから、情シス部門にはDAは不要」という考えもあるかと思いますが、それをやると、個別発注が非効率を生んだり(個別発注するとデータの重複が発生)、SIerにデータ定義を握られてしまい、にっちもさっちもいかなくなります(※)。概念データモデルという一番粗い(そしてビジネスに一番近い)レベルで構わないので把握しておくべきです。

※:データ定義はユーザー側も掌握する(握っておく)べきだと痛切に思います。データを人質にとられた現場をいくつか知っていますが、ユーザー側はつらいです。

次は、インフラのDBAです。DataBase Administratorです。ここではDBAと呼ぶことにします。このDBAもシステムをまたがってDBを管理するのが効率的です。なぜなら、DBを管理するスキルはとても高いからです。トラブルシューティングを満足に行えるレベルのDBAはそうそう雇うことはできません。しかし、重要システムでは、トラブルが起きたら即座に対処してもらいたいものです。また、レビュー役としてもそういう達人DBAは貴重です。各システムに熟練のDBAを雇えれば問題ありませんが、大抵そうは行きません。また、1つのシステムのDBA業務だけでは運用フェーズに入ると、仕事が少ないのが現実です。そこで、複数のシステムを横串で見るDBA部隊(その中には、エキスパートが少数、これからエキスパートというメンバーが多数)が望ましいということになります。これならスキルアップもできますし、技術やシステム情報の継承もできます。

また、SOXやISMSなどで行う業務分掌の結果、「開発者がDBサーバーのデータに触ってはいけない」となっている場合は、DBAが作業することになるため、その場合も、きちんとしたDBA部隊の設立が望ましいです。

次回は、横串DBAのメリットとデメリットを考えてみます。
[ 2008/11/06 13:15 ] DBA | TB(0) | CM(1)

Instant Client って楽ですよ。

体調不良が続き、間が空きました。

さて、今日は、DBAやインフラ担当者の作業がとっても楽になるかもしれないTIPSの紹介です。

APサーバーの台数や、クライアントマシンの台数が多いとOracleクライアントのインストールだけで嫌になってしまいますよね? OUIを使ってサイレントインストールしたとしても結構な手間ひまがかかります。

ところが、解凍して、環境変数を多少設定するだけで動くOracleクライアントがあるのをご存知でしょうか?
Instatnt Clientと言います。詳しくはこちらのページに載ってます。Instantクライアントのページ

☆メリット
・なんといっても”手軽”で作業時間短縮になる(面倒な事前設定はほとんどない)
・サイズもとっても小さい(40MB程度)
・自社製品にバンドルしてよい(自社開発ベンダーには嬉しい話)
・サポートも受けられる(※)
・パッチ適用も可能(※)

※:サポートやパッチ適用の話が、上述のサイトの資料に書いてありますが
  筆者は経験したことがないので、詳細は不明です。

☆デメリット
・普通と異なるインストールになること

大量にOracleクライアントを配布したい場合やOracleクライアントをバンドルしたい場合など、いろいろなケースで活用できるはずです。特徴を理解した上で、利用は自己責任でお願いします。
[ 2008/11/01 19:17 ] DBA | TB(0) | CM(0)
プロフィール

odakeiji

Author:odakeiji
小田圭二 日本オラクルのテクノロジーソリューションコンサルティング統括本部においてデータベースのコンサルタントをしている。今までのキャリアでは、社内教育部隊で、データベースやOS、ネットワークを教える経験を5年ほど積んだり、コンサル部門で主にDB(インフラ含む)のコンサルを10年程度経験した。また、コンサルタントとして、主に大規模ミッションクリティカルシステムを担当。社内では”火消し”とも呼ばれ、システムトラブルの火消しをいくつも担当していたこともある。
ポリシーは、「OracleもOS上で動くアプリケーションにすぎない。だから、OS、ストレージ、ネットワークを学ぶべき。アーキテクチャから考えろ」。
スキル面の興味は、アーキテクチャ、DBA、インフラ技術、教育、コンサル手法など。
本ブログのポリシーは「週に1回、DBAやインフラ担当者の役に立つ記事を書きたい」です(守れるだけ、守りたい・・・・)
なお、本ブログにおいて示されている見解は、私自身の見解であって、オラクルの見解を必ずしも反映したものではありません。ご了承ください。

私の主な著書の紹介です。もしよかったら、お役立てください。他にもオライリーなどがあります

●「絵で見てわかるOS/ストレージ/ネットワーク データベースはこう使っている」小田圭二 著
私のポリシーである”DBMSもOSの動くアプリケーションに過ぎない”に基づいて、OSとDBMSの関係、ストレージとDBMSの関係、ネットワークとDBMSの関係、を解説した珍しい書籍です。DBを学んでひと段落したら、DB使いもインフラ全体を意識しなければなりませんが、そのような人にお勧めです。企業ユーザー向けのIT本としては、2008年度翔泳社No1だとか(最後は出版社談)。

●「絵で見てわかるOracleの仕組み」 小田圭二 著
教育に携わる者としての私の思い「丸暗記するな。アーキテクチャを知るべき。絵で説明すべき」を具体化した、Oracleの入門書です。Oracle初心者向きですが、Oracleの基礎となる部分の動きを解説しているため、バージョンに依存せずに何年先でも使えます。逆に、本書の内容を理解せずに、ひたすら丸暗記すると応用力が身につきません。この本を読むだけで何かできるようになるわけではありませんが、アーキテクチャを身につけて、本当の技術力を身につける第一歩として欲しいと思っています。

●「44のアンチパターンに学ぶDBシステム」 小田圭二 著
本書は、企業のDBシステムの設計/構築から運用管理、プロジェクト管理までの各フェーズにおけるトラブル(失敗)事例について、アンチパターン(べからず集)とその回避策/防止策として解説するものです。チェックリストとして使っていただいても構いません。分かっていてもアンチパターンは避けられないことも多いものです(政治とか)。そういう方には、同じ仲間は多いのだなと再認識していただくための一服の清涼剤としていただければと思います。

●「門外不出のOracle現場ワザ」 小田圭二 他 著
一番最初に出た本です。結構とがった内容を扱っています。
・パフォーマンス分析の考え方(私の担当)
・性能テストや障害テストの仕方、設計の注意点(主に私が執筆)
・コストベースオプティマイザ(10gベース)のアーキテクチャ
・コネクションプーリング
最新のOracleの内容は含んでいませんが、今でも性能の考え方やオプティマイザの考え方は使えるはずです。オプティマイザをここまで解説している本を私は知りません。

●「続・門外不出のOracle現場ワザ」 小田圭二 他 著
「続」の名前の通り、次に出た本です。ちょっと尖り過ぎたかもしれません^^; でも本当に使う内容を選んだつもりです。一流になりたい・他の人と差をつけたい人にお勧めでしょうか。
・性能の良いSQLの書き方
・文字化けの仕組み
・障害(特に性能やハング)の分析・対応方法(私が執筆)
・障害をリアルタイムに分析・対処する方法(私が執筆)
・オプティマイザの使い方ノウハウ
・アップグレードのノウハウ

●「データベース」小田圭二 他 著
私にしては堅い本です。なんせ、共同執筆者が大御所の國友義久先生です。階層型DBMS、ネットワーク型DBMS、リレーショナル型DBMS、XMLDBMS、OO(オブジェクト指向)DBMS、DBMSの持つ機能、DBMSのセキュリティ、データベースの著作権、監査、モデリング、正規化といった内容を網羅しており、深い記述は無いものの、DB技術全体を抑えるのに向いている一冊です。ある程度技術力がついたエンジニアの方が、DB全体を振り返りたい(勉強したい)というときの最初の1冊としてお勧めです。