書評 データベースコンサルタントのノウハウちょい見せ

Oracle RDBMSなどのオラクル製品や各種インフラ技術(OS、ストレージ、ネットワーク)といった話題を取り上げます。著者は小田圭二、「門外不出のOracle現場ワザ」、「絵で見てわかるOracleの仕組み」、「絵で見てわかるOS/ストレージ/ネットワーク」などの著作もあります

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書評:Oracleの基本 ~データベース入門から設計/運用の初歩まで

献本いただきました「Oracleの基本 ~データベース入門から設計/運用の初歩まで」。
http://amzn.asia/8GeEbM8
読んでみたので紹介してみたいと思います。

・初心者にお勧め。エキスパートからすると当たり前、だけれども初心者は知らないようなOracle用語や常識が学べる1冊です。
・長く使える知識です。Oracleのここら辺は長年変わっていません。ということは、これから先もそれほど変わらないはずです。
・難しいところは省かれています。初心者本で難しいことまで詰め込んでしまう本があるのですが(笑)、そういうことはないので挫折しづらいと思います
・初心者向けのちょっとした解説が親切です。エキスパートはそういうところに気づかないので、教えてくれないはずです。

Oracleはエンタープライズシステムにおいて、エンジンが変わらないことで強みをキープしていると思います(エンタープライズにはそういう部品も必要ですよね)。そのエンジンの基本機能と使い方をおぼえるための1冊だと思います。
二十うん年前の気持ちを思い出しましたw 
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[ 2017/09/16 11:39 ] 書評 | TB(0) | CM(0)

書評:Oracleの現場を効率化する100の技


Oracleの現場を効率化する100の技

Amazonにも書評は載せましたが、ブログでも紹介したいと思います。最初に書いておくと、私は著者の関係者で同じ職場です。だからこそ分かるこの本の売りを紹介したいと思います。

通常は現場で伝承されるようなノウハウを本にしたという点で価値ある一冊だと思います。

一般書をトラブルの現場で開いて見ていると、たまに白い目で見られますが、この本はそんなことはありません。ベンダーからもらったスクリプトは現場でも使用します。自分が良く使うコマンドもスクリプト集にしたりしませんか。それを考えれば、この本は現場でこそ見るべき、そしてコピペするべき本です。こういう本こそ電子書籍として、パソコンの中に入れておきたいと思いました。マネージャの皆さん、この本を部下がトラブル現場で見ていても怒らないであげてくださいね。

実際の効果として、トラブルが数時間短縮される、とか、作業が数時間短縮されると考えれば、この本は安いと思います。SPMや待機イベント、実行計画といった分野で実際に使われているワザが最新の方法で紹介されています。SPMは、憶えておいて損はないです。実行計画の安定化やトラブルシューティングなどで効果を発揮します。

ノウハウはブラッシュアップしないと古くなります。Oracle8や9iといったバージョンでノウハウを学んだ人にも
読んでもらいたいです。

また、マニアックな検証とその謎解きもいくつか含まれていて、往年のオラオラオラクルの連載として楽しんでもいいと思います。
[ 2015/07/19 12:10 ] 書評 | TB(0) | CM(0)

「絵で見てわかるシステムパフォーマンスの仕組み」の紹介

絵で見てわかるシステムパフォーマンスの仕組みが発売されました。私にとって十数冊目の本になります。絵で見てわかるシリーズの特徴である、絵を多用した本です。タイトルのとおり、ITシステムのパフォーマンスに特化した本です。

今回は、私が基本的な部分を書き、テストのコンサルがパフォーマンステストを書き、vmwareのコンサルが仮想化の性能を書き、AWSのコンサルがクラウドの性能を書くという面白い構成です。

ITシステムにおいて、パフォーマンスは重要であり、かつ、工夫が必要な部分です。機能が十分でもパフォーマンスが出ないとITシステムは使い物になりません。パフォーマンスは、考え方を知らないといつまで経っても上級者になれませんが、きちんと教えているのは、大学などの学校(専門教育)だけです。また、学校においても現実のシステムからかけ離れた内容を教えているのが現実です。パフォーマンスを出す仕組みはアーキテクチャと密接につながっており、パフォーマンスを勉強することは、すなわち効率よくシステムのアーキテクチャを学ぶことにつながります。そこで、実際に使われるようなITシステムを扱いつつ、初心者が身につけるべきパフォーマンスの考え方を説明し、実践でも使えるように、よく使われる性能データの見方から性能テストのやり方、仮想化環境やクラウドの性能まで、性能について一通り説明しました。

パフォーマンスについて、一部分触れている書籍は多いものの、考え方から分析方法、チューニングの考え方までを扱っている書籍はほとんどありません。
「システムのパフォーマンスの考えを学ぶならこの1冊を読め」と言われるような本にしたつもりです。ただし、考えが中心のため、細かい製品仕様に触れていないことはご了承ください。細かい仕様に触れないため、長い間使える本になったと思います。

本書の前半は、1年目~数年目の若手エンジニア(ITの最低限の基礎は学んだ人)がお勧めで、後半の仮想化やクラウドとパフォーマンスは、経験者にもお勧めです。最後まで読めば、パフォーマンスチューニングの実務そのものが変わろうとしていることも理解できると思います。

よかったらAmazonに書評を載せてください。
[ 2014/06/22 17:06 ] 書評 | TB(0) | CM(3)

書評 「7つのデータベース7つの世界」 (PostgreSQL編)

今、読んでいる本です。RDBMSあり、分散キーバリューあり、グラフDBあり、列指向DBあり、ドキュメント指向DBあり、、、DBMSの最新動向が理解できる便利な書籍です。私は決して、Oracleしか勉強しないわけではなくて、こういうのを学ぶのも必要だと思います。
7つのDBについて、1つづつ、この本に載っていることの紹介、および、私が思ったことを書いていこうと思います。初回は、読んでいる順に、PostgreSQLです。
おおざっぱな感想は、「Oracleに似ているなあ」です。この本に書かれている内容程度であれば、大抵、Oracleの用語で説明することができると思いました。

●PostgreSQLとOracle比較(勝手ながら)
psqlはsqlplusに相当です。
SQL文の基本的な構文は同じです(当たり前ですが、insert、update、delete、%によるパターンマッチングなど)。
Bツリーインデックスもあります。
ストアドプロシージャのPL/pgSQLはPL/SQLに似ています。

PostgreSQLを使ったことがある人なら、Oracleへの移行はそれほど大変じゃなさそうですね(RACは別として)。

●そのほか(書籍には載ってません)
バキュームが必要なこと(PostgreSQLは基本的に追記型のため、更新すると、あとで整理することが必要)
追記型のアーキテクチャと思っていましたが、最近は追記型ではないデータ更新も増えているそうで、バキュームの頻度は減っているそうですね。

次回は、分散キーバリューのRiakの予定です(今読んでます)。
[ 2013/05/02 23:27 ] 書評 | TB(0) | CM(0)

書評「MySQL Cluster 構築・運用バイブル」

献本いただいていた「MySQL Cluster 構築・運用バイブル」
遅くなりましたが、ようやく読みました。

一言で感想を表現すると、単なるMySQLとは別物と思うべし。です。
私があまり知らないからかもしれませんが、本質は、
Oracle Exadata や DB2のクラスターに近いイメージを持ちました。

サポートだからこそ書ける、いろいろ経験が活かされていて、
パラメータの推奨であったり、トラブルの例、ノウハウが書かれていると思います。
memcached APIも載っています。製品が好きなんだなと読んでいて感じました。

結局、クラスターの悩みは、どの製品でも同じな訳で、
いろんな製品で見られてきたアルゴリズムや悩みが出てきています。
スプリットブレインとか、タイムアウトのバランスとか、
スケールのさせ方とか、ネットワークの冗長化とか、多数決とか、
レプリケーションによるデータの衝突とか、
結局、場所が分かれることによる影響が考慮点だとよくわかります。
場所が分かれるからこそ、マシンを追加できたり、安価に多ノードにできるので
もちろん、トレードオフです。

それにしても大作です。400ページを越えます。
一人でよく書いたなあと思いました。
[ 2012/05/02 03:06 ] 書評 | TB(1) | CM(0)
プロフィール

odakeiji

Author:odakeiji
小田圭二 日本オラクルのテクノロジーソリューションコンサルティング統括本部においてデータベースのコンサルタントをしている。今までのキャリアでは、社内教育部隊で、データベースやOS、ネットワークを教える経験を5年ほど積んだり、コンサル部門で主にDB(インフラ含む)のコンサルを10年程度経験した。また、コンサルタントとして、主に大規模ミッションクリティカルシステムを担当。社内では”火消し”とも呼ばれ、システムトラブルの火消しをいくつも担当していたこともある。
ポリシーは、「OracleもOS上で動くアプリケーションにすぎない。だから、OS、ストレージ、ネットワークを学ぶべき。アーキテクチャから考えろ」。
スキル面の興味は、アーキテクチャ、DBA、インフラ技術、教育、コンサル手法など。
本ブログのポリシーは「週に1回、DBAやインフラ担当者の役に立つ記事を書きたい」です(守れるだけ、守りたい・・・・)
なお、本ブログにおいて示されている見解は、私自身の見解であって、オラクルの見解を必ずしも反映したものではありません。ご了承ください。

私の主な著書の紹介です。もしよかったら、お役立てください。他にもオライリーなどがあります

●「絵で見てわかるOS/ストレージ/ネットワーク データベースはこう使っている」小田圭二 著
私のポリシーである”DBMSもOSの動くアプリケーションに過ぎない”に基づいて、OSとDBMSの関係、ストレージとDBMSの関係、ネットワークとDBMSの関係、を解説した珍しい書籍です。DBを学んでひと段落したら、DB使いもインフラ全体を意識しなければなりませんが、そのような人にお勧めです。企業ユーザー向けのIT本としては、2008年度翔泳社No1だとか(最後は出版社談)。

●「絵で見てわかるOracleの仕組み」 小田圭二 著
教育に携わる者としての私の思い「丸暗記するな。アーキテクチャを知るべき。絵で説明すべき」を具体化した、Oracleの入門書です。Oracle初心者向きですが、Oracleの基礎となる部分の動きを解説しているため、バージョンに依存せずに何年先でも使えます。逆に、本書の内容を理解せずに、ひたすら丸暗記すると応用力が身につきません。この本を読むだけで何かできるようになるわけではありませんが、アーキテクチャを身につけて、本当の技術力を身につける第一歩として欲しいと思っています。

●「44のアンチパターンに学ぶDBシステム」 小田圭二 著
本書は、企業のDBシステムの設計/構築から運用管理、プロジェクト管理までの各フェーズにおけるトラブル(失敗)事例について、アンチパターン(べからず集)とその回避策/防止策として解説するものです。チェックリストとして使っていただいても構いません。分かっていてもアンチパターンは避けられないことも多いものです(政治とか)。そういう方には、同じ仲間は多いのだなと再認識していただくための一服の清涼剤としていただければと思います。

●「門外不出のOracle現場ワザ」 小田圭二 他 著
一番最初に出た本です。結構とがった内容を扱っています。
・パフォーマンス分析の考え方(私の担当)
・性能テストや障害テストの仕方、設計の注意点(主に私が執筆)
・コストベースオプティマイザ(10gベース)のアーキテクチャ
・コネクションプーリング
最新のOracleの内容は含んでいませんが、今でも性能の考え方やオプティマイザの考え方は使えるはずです。オプティマイザをここまで解説している本を私は知りません。

●「続・門外不出のOracle現場ワザ」 小田圭二 他 著
「続」の名前の通り、次に出た本です。ちょっと尖り過ぎたかもしれません^^; でも本当に使う内容を選んだつもりです。一流になりたい・他の人と差をつけたい人にお勧めでしょうか。
・性能の良いSQLの書き方
・文字化けの仕組み
・障害(特に性能やハング)の分析・対応方法(私が執筆)
・障害をリアルタイムに分析・対処する方法(私が執筆)
・オプティマイザの使い方ノウハウ
・アップグレードのノウハウ

●「データベース」小田圭二 他 著
私にしては堅い本です。なんせ、共同執筆者が大御所の國友義久先生です。階層型DBMS、ネットワーク型DBMS、リレーショナル型DBMS、XMLDBMS、OO(オブジェクト指向)DBMS、DBMSの持つ機能、DBMSのセキュリティ、データベースの著作権、監査、モデリング、正規化といった内容を網羅しており、深い記述は無いものの、DB技術全体を抑えるのに向いている一冊です。ある程度技術力がついたエンジニアの方が、DB全体を振り返りたい(勉強したい)というときの最初の1冊としてお勧めです。